本厚木は住みやすい街?家賃・交通・周辺環境を調査!

神奈川県の中央部に位置する厚木市は、産業都市として有名です。

中でも小田急小田原線・本厚木駅周辺は特に移住者が多く、大手不動産会社LIFULL HOME’Sの「2022年LIFULL HOME’S 住みたい街ランキング」の首都圏版で、本厚木は「買って住みたい部門」で第5位、「借りて住みたい部門」で堂々の第1位を獲得。

本厚木は今後も移住者の増加が見込まれるということで、首都圏に家をお探しの方や郊外で子育てしたいという方に特におすすめ。こちらの記事では、なぜ本厚木が移住者に人気があるのか、また、住む上でのメリットや住みやすいポイントについて、独自の視点から紹介していきます。

本厚木の交通事情

本厚木駅は小田急電鉄小田原線の駅です。快速急行・急行・準急・通勤準急などの電車だけでなく、一部の特急ロマンスカーも停車します。

また小田急小田原線は、東京メトロ千代田線と相互乗り入れをしていることから、新宿や大手町、霞が関などの都心部にも乗り換えなしで行くことができます。

本厚木駅から新宿駅までは快速急行で約50分、渋谷駅までは約51分で到着。横浜駅には、海老名駅で相鉄線に乗り換えて、約40分で到着。

本厚木駅の乗降客数は、1日平均でおよそ15万人。勤通学時間帯は特に混みあうことが予想されることから、時間帯を少しずらしたり、電車の種類を変更したりすると、座って乗れる可能性が高まります。

本厚木駅はバス路線も充実していて、厚木市内の移動に便利。東名高速道路の厚木ICも市内にあり、車での遠距離移動も楽にできます。本厚木は電車はもちろん、バスや車での移動もしやすいのが魅力です。

本厚木の価格相場

実際に本厚木に住もうと思ったとき、気になるのが住宅や家賃の価格です。こちらでは本厚木とその周辺市町村との住宅価格の相場を比較していきます。

市町村名 中古マンション価格相場(専有面積70㎡)
本厚木 2,560万円
厚木市全体 2,330万円
相模原市 2,827万円
座間市 2,451万円

参考:LIFULL HOME’S 神奈川県の中古マンション

本厚木の中古マンション価格は、厚木市全体の中では若干高めですが、隣の相模原市や横浜市、川崎市などと比較するとコストパフォーマンスに優れています。
また参考までに、本厚木駅周辺の賃貸物件の家賃相場も紹介します。

間取り 本厚木駅 厚木市全体
ワンルーム 6.79万円 6.71万円
1DK 8.72万円 7.92万円
2LDK 13.09万円 12.15万円

データ出典:ライフルホームズ

本厚木の周辺環境

本厚木で家族と暮らす上で、周辺環境の良さは暮らしやすさに直結します。こちらでは駅周辺の情報や公園、子育関連施設やおすすめスポットなどを詳しく解説します。

駅周辺情報

厚木駅周辺は北口と南口で雰囲気が違うので、買い物に便利なのは北口、静かに暮らしたいなら南口がおすすめです。

北口側には、駅直結のショッピングモール「本厚木ミロードイースト店」があります。地下1階~7階には様々な種類の店舗が入り、通勤・通学帰りの買い物に便利。駅前通りの右手には「厚木一番街商店街」が続いています。他にも駅周辺にはドラッグストアやスーパー、カフェや飲食店が揃っています。
また駅から徒歩5分くらいのところには大型商業施設「イオン厚木店」があるので、日用品や食料品の買い物に困ることはないでしょう。
小田急線でお隣の愛甲石田駅と比べると、駅周辺に商業施設が多いので、住みやすいのは断然本厚木、ではないでしょうか。

南口側は、北口側に比べると商業施設は少なめです。
ただ2021年4月には商業施設やマンションなどが入った複合施設「本厚木ミハラス」が完成。駅前広場は整備され、ますます街の開発が進められるでしょう。
駅直結の商業施設「本厚木ミロード南館」の他はコンビニや銀行などがあります。駅前付近にはフィスビルが建ち、そこからさらに歩くと、マンションや集合住宅が並んでいる閑静な住宅地となっています。

子育て・教育

本厚木のある厚木市では、子育てや子どもの教育支援も積極的に行っています。
まずは子ども医療費助成制度として、中学校卒業までの子どもの医療費(健康保険適用医療費)の自己負担額を助成してくれる制度があります。
また子育て環境の充実に向け、妊産婦の相談支援や出産・子育て応援金の支給などを実施。さらに必要な人には紙おむつやおしりふき等の消耗品を宅配、一部負担する事業も行っています。

厚木市には子育て支援センター「もみじの手」や地域子育て支援拠点「ほっと れもんてぃ」、おむつ替えや授乳ができる赤ちゃんの駅「ベビリア」などの子育てファミリーに役立つ公共施設が充実。
子どもの遊び場としておすすめなのが、「アミューあつぎ」8階の「屋内広場sola」や、プラネタリウムが人気の「厚木シティプラザ」7階にある「神奈川工科大学厚木市子ども科学館」です。

公園の数

厚木市内には21か所の公園があり、本厚木駅付近には「厚木中央公園」や「厚木公園」などがあります。

厚木市役所のすぐ隣にある厚木中央公園には、幼児用遊具やアスレチック遊具が充実しているので、子どもを遊ばせるのにぴったり。周囲は木々に囲まれているので、街中に居ながらも自然を身近に感じられます。

本厚木駅から南に行ったところには「ぼうさいの丘公園」があります。園内には子どもが飛んだり跳ねたりしながら遊べる「ふわふわドーム」や遊びの池、大型のローラー滑り台など無料で使える施設があるので、一日中家族で遊ぶのにおすすめです。

おすすめスポット

厚木市の東側には、富士山から発している相模川が流れています。市内で中津川や小鮎川と合流する、鮎釣りで有名な川です。
川沿いには「旭町スポーツ広場」や緑地が広がり、市民の憩いの場にもなっています。

厚木市の北西部には丹沢山地が広がっています。大部分は「丹沢大山国定公園」などの山岳公園として指定されています。標高差は1200~1700mほどで、それほど高くないのですが、地形が複雑で都心から行きやすいということから、登山客にも人気。
子ども連れでも自然を満喫できる「七沢森林公園」や「あつぎつつじの丘公園」がふもとにあります。

厚木市には七沢温泉や飯山温泉といった豊富な湯量の温泉地もあります。
七沢温泉は本厚木駅から車で30分以内で移動可能という手軽さと、美肌の湯として知られる強アルカリ性のお湯が特徴。
飯山温泉は海老名SAから約20分という好立地のため、都内からの観光客も多く訪れる温泉場です。東丹沢山麓の端にあり、露天風呂のある高級旅館が立ち並んでいます。

本厚木の治安

本厚木の治安は、南口方面よりも北口方面が、人によっては懸念があるかもしれません。居酒屋や風俗店のある繁華街という顔もあるため、夜になるにつれ呼び込みや酔っ払いの姿が増え始めます。そのため、一人暮らしの方や女性は、遅い時間は一人で歩かない、危険なエリアには近づかないなどの自衛策をとるといいでしょう。

厚木市の令和3年の犯罪認知件数は、1,131件。令和元年が1,259件、平成28年が2,382件だったことから、確実に治安が良くなっているということが分かります。
最も多いのが窃盗犯で、全体の7割以上を占めています。

厚木市では防犯の取り組みとして、市内各所に「あつぎセーフティーステーション番屋」を設置。いざというときの駆け込み先になるほか、防犯相談や防犯情報を得ることができます。
また駅周辺には防犯カメラを設置したり、市民と協力して防犯パトロール隊を結成したりして、市民の不安を解消したり犯罪を未然に防ぐ活動も活発です。

参考:刑法犯認知状況防犯の取り組み

本厚木の魅力

本厚木が住みたい街ランキングの上位になるのは、次のような魅力があるからだと分析します。

利便性が高く環境が整った街

本厚木は生活利便性が高く、住環境が整った街です。
本厚木駅周辺には商業施設や商店街が多く、毎日の買い物に困ることがありません。また銀行や郵便局、図書館や市役所なども駅から近く、利用しやすいのも特徴です。
南口の「元厚木ミハラス」を中心に再開発が進んでいるので、今後もより暮らしやすく便利になりそうですね。

小田急小田原線の本厚木駅は、各駅だけでなく快速急行や急行、ロマンスカーなども停車するので、都心へのアクセスが抜群。都心にも1時間前後で行くことができます。交通網が発達しているので、バスや車での移動にも楽です。

さらに都心や横浜などと比べると住宅価格も安く、同じ価格でもより新しく広い家が手に入ります。もちろん子育て世帯にも優しい制度が充実。本厚木はこれから子どもを産み育てるという方にも、おすすめの街です。

川と山に囲まれた豊かな自然

本厚木は中心地を少し離れると豊かな自然が感じられる街です。
市の東側には富士山を源流とした相模川が流れ、鮎をはじめとする自然の宝庫でもあります。
また南西部は丹沢山地が広がり、首都圏を中心にハイカーや登山客が多く訪れます。

太平洋側に車を走らせれば、30分前後でお隣平塚市のひらつかビーチパークに到着します。湘南は日本屈指のビーチスポットで、マリンスポーツのメッカとしても有名。車で30分程度で湘南に行けるので、「休日は朝から湘南の海でサーフィン」などということも楽しめます。

小さな子どもを持つ方の中には、「自然を身近に感じられる場所で子育てしたい」と考えている方も多いのでは?
その点、本厚木なら町中に公園がたくさんあり、少し郊外に出ると山や川のアクティビティが楽しめます。
これから家を購入予定の方は、都心からのアクセスが良く、住環境が整った本厚木をぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。

記事監修

林 貴之(宅地建物取引士)

宅地建物取引士の有資格者。戸建・マンション・新築・中古と幅広い不動産仲介を経験。「中古戸建・中古マンション・新築戸建・リフォーム・リノベーションなど様々ある選択肢の中から、お客様の想い描く理想の暮らしに合った住環境、長期的な暮らしの視点から最適な物件をご提案します。どうぞお気軽にご相談ください」

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